2012-07-15

あれから一年

おかげさまで…

工房を開設して一年が経ちました。

ちょうど一年前
ここ清澄白河に居を定め
まず内装工事からスタートしたのですが
ここ数日と同じようにとても暑かったことを思い出します。
始めた当初は、漠然とした方向性は持っていたものの
このギャラリーが持つ空気感や人との出会いを軸に
緩やかに成り行きに任せたために(それと予想外の幾つかのトラブルのために)
このようなギャラリーになりました。






まだまだやりたいことはたくさんあるのですが
それもここに来てくださる皆様との出会いとともに
何処へ向かって行くのか…

一番楽しみなのは僕自身なのです。





先日、浜離宮を訪れたときに見た三百年の松。






何処へ向かって行くんだい?




2012-07-02

鏡が映しだすもの


あなたにとって
家の中の大切な場所はどこですか?


テレビも読書もうたた寝も あまりにもそこにいるものだから 
もしかしたら背中にくっついて 亀のようになったんじゃないかしら・・
というくらいに 離れられないリビングのソファーでしょうか
それとも 汗も気分もすっきりとリフレッシュさせてくれる浴室?
・・・と思いきや
好きな靴たちがぎっしり並んだ玄関わきのシューズクロークや
兄弟で沢山の成長を過ごした二段ベット上段(自分だけの基地)
だったり?


そこはきっと、広さやとどまる時間の長さには関係なく
一人一人にとっての心の場所なのかもしれません

とくに女性にとっては個人的な時間と空間をもあわせ持つ―鏡台―
今日はこの『鏡台』のおはなしです

鏡の前に座って自分の姿を整える時間は 日々同じようではあっても
素顔の自分から髪を整えてお化粧をし 少しずつ自分に魔法をかける
そんな密やかな時間でもあるからこそ 自分の姿と心に向き合える
女性ならではの“大切な場所”と言えるのかもしれません

今回ご注文下さった女性のお客様は 
以前からお使いの鏡台が古くなったので 
今回新調し ゆくゆくは自分の娘さんやお孫さんに譲り渡したい
とお話ししてくださいました

素敵なお話しを伺い 母から娘へと受け継がれ、流れゆく時のなかで
鏡に映る人の心模様も映しながら姿を晴れやかにする
そんな魅力も鏡台にはあるのでしょうね




―景色を静かに映す湖面のように―